【2018年3月22日】将棋観戦しました 〜 ゲームの楽しさとは

将棋界は今月、タイトル戦やA級順位戦のプレーオフなどの重要な対局が多く、ネット中継も多いので、見る将としてはとても楽しい一ヶ月です。
先日は将棋のA級順位戦のプレーオフ最終局、羽生竜王と稲葉八段の対局が行われていました。帰宅してからニコ生とAbemaで観戦しました。勝てば名人戦の挑戦者になれる大一番です。
私は勝敗にはそれほど興味がありません。いつものように、途中途中の棋士の反応とか、指し手に対する解説者の見解や次の一手の予想などを楽しみながら観ていました。

 

 

将棋を見始めて数年。初めの頃は全く感じませんでしたが、観るにつれて、棋士の指し手のクセとかが分かるようになってきました。将棋は強くなればなるほど楽しめるといいますが、何となく分かる気がしました。(私は強くなっているどころか指してもいませんが…)

 

 

一週間程前に対局していた棋王戦 (タイトル戦) 第4局の、渡辺棋王と永瀬七段の将棋は、観ていて、永瀬七段の差回しに深く共感しました。数回観たことがありますが、この人はシロウトの成れの果てという感じの将棋を指されると感じます。飛車を追い回したりなんて、他のプロ棋士はしません。
実際「将棋が強くなるには、才能なんて必要ない。努力さえすれば必ず強くなる」と仰っており、実際毎日、朝から晩まで将棋の研究しかしてないらしいです。
将棋の棋士は、他の分野よりも「才能」の比重が高く思われがちで、実際そうなのですが、「鈍足の寄せ」(攻め足が遅い) と言われながらも、トップ棋士として成功している永瀬七段は、紛れもなく「努力する才能」に恵まれている人だという気がします。

 

 

それで先日の将棋ですが、これは「天才の将棋」でした。羽生竜王が、稲葉八段の一手の悪手から一刀両断、あっという間に決着がついてしまいました。羽生竜王は緩急自在な指し回しで、ここぞという時はこういう鋭く踏み込む将棋を指して勝つので、ファンも多いのでしょう。名人戦が楽しみです。ちなみに、佐藤名人は前述の永瀬七段タイプの受け将棋。攻め対受けの対局が堪能出来そうです。

 

 

 

たしか将棋ではなく囲碁の観戦で、どなたが発言したかも忘れましたが、心に刺さった言葉があります。

 

「タイトルをとるなんて簡単なんだよ。ただ勝てばいいだけなんだから。世の中勝つだけじゃダメなことの方がたくさんあるんだから」

 

このような言い回しだったかと記憶しています。なかなか含蓄のある言葉です。
将棋や囲碁、そしてゲーム全般が、一般庶民の娯楽として大昔から親しまれているのは、面倒臭い現実と違って、勝つ・負けるで一喜一憂出来、勝っても負けてもそこで一旦リセット、のシンプルさが人々を惹きつけるからではないでしょうか。

 

 

 

これはブログネタにと思い、慌ててシャッターを切りました。羽生竜王勝利の直後。

 

 

この画像はニコ生です。深浦九段と山口女流二段のドラクエ話を交えながらのトークはとても楽しく観戦出来ました。Abemaは郷田九段の解説が冴えていました。

この両チャンネル、ますます差別化されてきているようです。