【2019年6月27日】「ロックの天才」トム・ヨークのソロ・アルバムがリリースされます

 

 

私の中でのレディオヘッドは「(ギター・)ロックを終わらせたバンド」です。「終わった」は、一般的にではなくて、少年の頃からロックを聴き続けてきた、私という一個人の中で「終わった」という意味です。

 

 

なので、アルバム「キッドA」(‘00年) 以降にデヴューしたギター・ロックのバンドで、聴き続けているバンドは皆無です。これは、新しいバンドが良くないという事ではなくて、単に私の耳が変わっただけです。それ程ショックなアルバムでした。

そのレディオヘッドのフロントマンであるトム・ヨークさんのソロ・アルバムがリリースされます。

 

 

 

あまり言われませんが、トム・ヨークさんは天才だと私は思っています。

過去のレディオヘッドやソロの音源に触れる度に、そう感じます。天才の条件?である、「莫大な作品量」「表現による新しい世界を次々と提示」そして「変わり者」(笑) である事、全てをクリアしています。

 

 

でも、何で天才として単純に棚上げされないかと言えば (←「あいつは天才だから」の一言で語られないという意味です)、作品が批評的で、凡人である私たちとの接点がとても多いからです。私は、そこが「ロックの天才」っぽくて好きなのですが。

それで、ソロの方が批評的でなく自由に聴こえるので、私はレディオヘッドよりもソロ・アルバムを聴いてしまいます。

 

 

 

今までリリースのソロ・アルバムは、レディオヘッドよりも趣味的でポップでない (=売れない) 音ですが、一個人としての感性と声の響きは、こちらの方が堪能できます。

歳を重ねても、ベテランの円熟した技ではなく、常にシーンの最新形を提示するトム・ヨークさんに、リスペクトです。

 

 

 

ファースト・ソロ・アルバム「ジ・イレイザー」。