【2021年1月27日】「音楽」、新しいギターの音がようやく曲に馴染みました

数日前送られてきた「音楽」のギター・パート、演奏も音もとても良いんですが、既存のトラックにそのまま入れるとどうも馴染みません。

 

 

安いプリセット音源の方が、リアルなプリセット音源よりもアンサンブルが数段まとめやすいのと同様に、リアルなプリセット音源よりも更にリアルなホントの楽器音の方が、他の音と馴染ませるのが困難なのです。まさにナマモノの料理です。そういう訳で、日々悪戦苦闘していました。

 

 

特にイントロのワン・フレーズ。ある意味この曲のキモとなるフレーズなのですが、ここですっかり煮詰まってしまいました。そのまま入れると違和感を感じ、いろんなエフェクターで音質を変えたり定位を変えたり…。それこそ耳にタコが出来る程試して、今朝閃いたのは、「ギターの音を馴染ませることばかりではなく、周囲の音をギターに合わせたらどうだろう?」です。

 

 

 

それで結果的に、ようやくちゃんとギター音が楽曲に馴染みました。

以前、ギターを全面的に使っている、アルバム収録曲「限りなく穏やかに」を録った際も、ギター音に合わせて、ドラムやベースの周波数や音量を大きく変えてリミックスしたことを思い出しました。

 

 

今回の「音楽」も、前回の「限りなく〜」も、生の楽器はギターだけです。これが、ドラム、ベース、ストリングス…、全てがホントの楽器を使ったら、とても今の私のエンジニアリング技術ではまとまらない気がします。

たしかにアルバムでも、マスタリングを行い一番音質が良くなった曲が「限りなく〜」です。私が行ったマスタリング・トラックに比べて、見違える程良くなっています。特にギターの音が。

 

 

という訳で、何とかニュー・ギター・ヴァージョンが上がりました。微調整をかけながら数日聴いてみて、よかったらこれで完成としたいです。

 

 

 

 

 

生ギター、エレキ・ベースの質感を活かしたエレクトロニカ的ポップス、コーネリアス「ミュージック」(‘06年)。MVから。

スカスカの音像ですが、とんでもないアイディアと時間と労力が詰め込まれた一曲です。いや、作るのホントに大変だったろうな〜。