【2017年8月5日】洋楽の魅力はスリーコードの魅力〜「洋楽とJ-POPのギャップ」(6月21日) の続き

今日はほんとうに暑い一日でした。涼しいところで働けることに感謝です。

 

今日のような、すごく暑い日になったら頭の中で鳴り出し (?)、実際に、毎年必ず聴く曲があります。ザ・フー (UKのバンド) の「サマータイム・ブルース」(’70年) です。
元々、エディ・コクランという’50年代のロックンローラーが歌った歌ですが、いろんな時代のいろんな人々に歌われています。日本人でも、かなり昔ですが子供ばんどやRCサクセションがカバーしています。

 

私が好きなのは、リズムのタメが効いていて、ギターとドラムがハードロックしているザ・フーのヴァージョンですが、知人はジョーン・ジェットのがいいと言っていました。まあ好きずきだと思います。原曲が素晴らしいので、基本、誰が演ってもカッコよく聞こえます。

 

この曲は、D、G、A、の3つのコードで、進行もD→G→A→またDに戻る、典型的な「スリーコード」の曲です。そういえば、先日書いたストーンズの曲も、スリーコードが多数です。
そして洋楽では、純粋なスリーコードの曲でなくても、スリーコードをベースにしているヒット曲なら、今も昔もそれこそ山ほどあります。

 

スリーコードの曲で良い曲は、この「サマータイム・ブルース」やストーンズに限らず、とても大らかで開放的に聴こえます。
きっと欧米人のリスナーやミュージシャンの多くは、遥か昔よりこの3つのコードを信頼していて、生活の中に宗教のように根付いているんだろうと想像します。
聴けば聴くほどに、人々の精神開放のコード進行だと感じます。
ブルースやロックンロールがそのような音楽だったということが、ほんのちょっとだけど、実感として私にも感じられます。

 

対してJ-POPのヒット曲には、私の知る限り、スリーコードの曲は殆どありません。
J-POPの多くは、きめ細かなコード進行とメロディが、繊細な感性・微妙な感情の動きを表現しているように聴こえます。リスナーも、そこを、聴いている気がします。(私も)
欧米人と日本人の感性の違いが、こういったところにも表れていると思いました。
ちなみにJ-POPで一番ポピュラーなコード進行は「カノンコード」かと思います。興味のある方は、調べてみて下さい。

 

 

一概に、ヒットしている曲全てが当てはまる訳ではないですし、最近の洋楽・邦楽のヒット曲両方共に疎いので、ザックリとした単なる仮説です。話のネタということで。

 

 

画像は「サマータイム・ブルース」を演るザ・フー。1969年のライブです。