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【2022年11月2日】「うまく生きられない」仮歌入れました 〜 好評につき?前回の続き「ダメ人間ソング」考察

好評といっても1人ですが (笑)、前回記事に共感したという奇特な方がいらっしゃったので、続きを書いてみようかと思います。あらためて、読んで頂きどうもありがとうございました。

 

 

「ダメ人間ソング」と言っても、そのパターンは幾つかあります。独断と偏見で勝手に分類してみました。

 

 

① ダメな状況から救われる・もしくは救われそうな、希望の歌 (デヴィッド・ボウイ「ロックンロールの自殺者」など)

 

② ダメ人間、それで何が悪い?という開き直り及びダメさを自嘲する歌 (筋肉少女帯「踊るダメ人間」など)

 

③ 主観を入れずに、語り部としてただ淡々とダメさを描写する歌 (ボブ・ディラン「ライク・ア・ローリング・ストーン」など)

 

 

私の「うまく生きられない」は、一応②を目論んで書きました。でも読み返すと「笑い」が全然足りない気がしました。なので、歌詞は1番をちょっと捻ってみて、アレンジはこれでもかという程、必要以上に大袈裟にしてみました。

本日仮歌を入れたのですが、それでもイマイチ地味かなあと。

 

 

 

若い頃、つげ義春さんの私小説っぽい漫画を読んで思ったものですが、どん底の状況というのは、上手く表現すれば、そこには笑いも生まれるし、肯定的感情も生まれるものだなあと。当時は、超のつく程の貧乏暮らしの人生って、結構素敵じゃないか、と思ったものです。もちろんそう感じるのは、つげ義春さんの天才的な表現力がなせる技からなのですが。

以前書きましたが、太宰治の小説の、時には笑える面白さも、その徹底したダメっぷりからきているのではないかなと。

 

 

私の歌はまだまだ力不足ですが、ピンっとくる方が、1人でも2人でもいらっしゃる事を祈って、がんばって完成させたいなあと。

 

 

 

 

 

前回上げた歌を一通り聴いてみて、1番インパクトがあったのは、筋肉少女帯「踊るダメ人間」(‘91年)。

シリアスなテーマを笑いに転化させて、聴いた人の耳の穴をこじ開けるように無理矢理聴かせるこの曲こそ、「ザ・ベスト・オブ・ダメ人間ソング」ではないかと確信しました。もちろん、私の独断です。

 

 

その前回のダメ人間ソングたちには、実は全曲「キメのフレーズ」的なのがあります。「踊るダメ人間」の場合は、サビの ♫ダ〜メ ダメダメ ダメ人間〜よりも、ラストの捨て台詞「それでも生きていかざるをえない!」の方が印象に残ります。

深い曲だなあと。

 

 

【2022年10月1日】前回の続き 〜 サブスクの時代に、進む音楽の匿名化

 

 

 

今朝のYahoo!ニュースに、先日私が上げたような事が詳しく書かれている記事が載っているのを偶然見つけて、世の中同じ事を考える人はちゃんといるものだなあと思いながら閲覧しました。

 

 

「2020年以降、我々が『ミドルレイヤー』と位置づけているアーティストの数が増えてきました。本業を続けながら副収入として稼いでいるようなタイプの人から、月に数十万円の収益を得て音楽だけで生計を立てていけるような人たちまで。そういった『ミドルレイヤー』のアカウントの数が伸びています」

 

 

これは、サブスク配信サービス「チューンコアジャパン」の代表取締役、野田威一郎さんの発言。「ミドルレイヤー」(私もその底辺のひとり) の方々にとっては、サブスクはなくてはならないシステムではないかと。あらためて実感しました。

 

 

 

しかしこの記事は、ざっくりとした現状分析だけではなく、更に細かいところまで言及しています。途中まで読んで、一体誰が書いているんだろう?と気になり、筆者をみたら、音楽評論家の柴那典さんでした。(この人の文章は読み易くて面白いのが多い)

 

 

その「細かいところ」とは、タイトルにもある「『フリーのBGM素材』で稼ぐ恐るべきメカニズム」についてです。ざっくり言えば、今の時代に於いては匿名性が大きい音楽の方が産業として需要がある、という事についてです。

そう言えば、以前しょっ中やりとりしていて共作の話も進めていた、クリエイターのKさんも、そんな「匿名」の音楽を作っていました。こっち方がお金になると仰っていました。

 

 

面白い文章なので、興味ある方は是非元記事を読んでみるのをおすすめします。