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【2021年4月22日】ベック「カラーズ」を聴く

20世紀末〜現在にかけてのアメリカン・ミュージックのイノヴェーターであるベックさん。私が書かなくても、その音楽性については最早語り尽くされている感があります。

 

 

その中でもこちらのWEBサイトの記事が、時系列に沿ってその時代背景や他アーティストを引き合いに出しながらアルバム1枚ずつ丁寧に論評されていて、読み応え十分です。

若い頃のように音楽評論を読まなくなった (だから自分で考えて時々書いている) 今の私が読んでも面白かったので、音楽評論を読むのが好きな方には是非おすすめします。

 

 

↓ こちらをクリック。

 

ベックは音楽の歴史そのものだ! 『メロウ・ゴールド』から新作『カラーズ』まで――ベックのオリジナル・アルバム・ガイドで来日予習! 

 

 

 

 

という訳で、小難しい話以外を。

 

 

先ずこのアルバム「カラーズ」(‘17年) 、一聴してポップなメロディが耳に馴染みます。ベックさんはアルバムごとに自分の音楽性の切り口を変えて提示するんですが、このアルバムに関しては、そんなコンセプチュアルな感じはしません (というか「ポップス」がコンセプト?)。とっても聴きやすいアルバムです。

 

 

音も、アコギあり、サンプリングのコラージュあり、お馴染みの?キラキラと溶けるように鳴るシンセ音ありで、今までのベック・サウンドをお鍋にぶち込んでグツグツと煮込んだ、そのエキスというか旨味成分 (ポップ) を味わう、そんな趣きがあります。

 

 

それから、歌詞カードを含めたジャケット・アートがスタイリッシュでカラフルで、紙質を含めてとても格好いいです。ジャケットを眺め、歌詞カードを広げて聴いていると、その音の世界が2倍楽しめます。サブスク等デジタルで聴いて、このアルバムを好きになった方は、是非CDアルバムの購入をお勧めします。

 

 

 

このところ自曲制作に勤しんでいて、他人の音楽はネットや車中等でサラッと聴くだけだったのですが、やっぱり腰を落ち着けてアルバム一枚を通し聴きするのは、格別の音楽体験です。いい時間を過ごせます。そんなことを、この「カラーズ」で再認識した次第です。

 

 

 

 

 

歌詞カードの一部。

 

 

 

【2021年4月21日】久しぶりにCD購入しました 〜 ベック「カラーズ」、オムニバス「Techno for Hela Familjen」、マイルス・デイヴィス&ロバート・グラスパー「エヴリシングス・ビューティフル」

数日前のオフ日に、ほんとうに久しぶりにリサイクル・ショップに行ってきました。半年ぶりぐらい?もっと?でしょうか?

 

 

 

棚を見て思ったのは、最近リリースのCDは値段も高くて (これは当然か) 種類も少ないな〜ということ。つまり、大量に生産されないので、そうなるんでしょう。

 

 

それと、これはいい面なんですが、ここ数年のはパッケージやデザイン・質感が、すごく凝っているのが目立つことです。昔はいかにも大量生産された商品然としたのも多かったんですが。

というのも、CD自体あまり売れないから、凝ったパッケージにしてデジタル音源との差別化を図っているのではないかと。パッケージ自体も更にアート化にして、商品の付加価値を高くしているんだと思います。

 

 

 

洋楽も邦楽も多いのは、ゼロ年前後。この頃がCDパッケージ音楽産業のピークだったんじゃないかと感じます。

裾野が広がると山頂は高くなる、という理論がまさにピッタリと当てはまっていて、エレクトロニカやR&B、ヒップホップ、ネオ・ソウル…、洋楽も邦楽も、この頃のCD音源はレベルがとんでもなく高いのが多いです。ただし、ギター・ロックはこの頃から衰退の一途を辿っていますが…。

 

 

これは多分ですが、この頃「OKコンピューター」でギター・ロックを極めた感のあるレディオヘッドが、エレクトロニカを採り入れた「KID A」をリリースしたので、洋邦問わず数多の意識的なロック・バンドは皆「ギター・ロックはもうダサい」と思ってしまったんじゃないのかな。

 

 

 

という訳で、3枚、購入しました。

 

 

ベック「カラーズ」、オムニバス「Techno for Hela Familjen」、マイルス・デイヴィス&ロバート・グラスパー「エヴリシングス・ビューティフル」です。所感は次回に。