昨年作ってお蔵入りしている「トカトントン」、リミックスを行いました。この曲は極端に音数が少なく、ミックスダウンでは、微妙なところの修正を顕微鏡で覗くように行いました。
ボーカルも、限りなく小さな声で歌っていて、トラックとの微妙なバランスーー音量及び周波数ーーを修正しました。
この曲は、太宰治の小説「トカトントン」にインスパイアされて生まれました。小説内での「トカトントン」という音同様、聴くと全てのやる気が失せてしまうような曲想、を目指して作りました。
参考にしたのは、私には太宰治「トカトントン」同様、虚無的に感じる、ゲイリー・ニューマンとナイン・インチ・ネイルズの幾つかの楽曲です。自分なりに、咀嚼したものをアウトプットしてみました。
この曲の前に手掛けていたのが「FREE」という、極めてポジティブな曲だったので、自分内ではちょうどバランスがとれて、フラットな心持ちで作業を行えました。ミックスダウンやマスタリングは、ある意味俯瞰的な、フラットな視点が重要なので、この順番で手掛けてちょうど良かったという気がしました。
引き続き、過去曲の掘り起こしを行なっていきます。